コンゴの森の冒険者ハンク

類人猿の饗宴


木に登ったゴリラたち。
めいめい、伸ばした手の届く範囲でイチジクの実を摘んでは食べている。
でも体重が重いせいか、あんまり枝の先端には行けていないようだ!

鳥たちのはばたきの音はときおり聞こえる程度…。
サルたちの姿はもう見えない!
まるでゴリラたちに場所を譲ったかのように~。

地上でも音がするので、木に登っていないゴリラもいるに違いない。
全部で10頭以上はいそうだ。
「さっきベッドの数を数えたら、子供も合わせて15頭くらいのグループだぜ」

さっきゴリラのベッドを確認したアンボロはそう説明する。
昨晩イチジクの近くの地上で寝て、今朝もまたイチジク三昧というわけか!
すると「おー、やっぱ来たか~」とアンボロが独り言…。

イチジクの右隣の大きな木の樹冠が揺れている…。
この感じはどうみてもサルではない!
「ウフォ、ウフォ、ウフォ、ウギャアアーーー」

つんざく声が樹冠から聞こえてきた。
まちがいなく、チンパンジーの群れだ。
彼らはそのままイチジクの木の大きな枝に移った!

同じ類人猿の仲間のゴリラとチンパンジーが一つの木に一緒になるとは!
こんなこともあるんかと、ぼくちんはただびっくりするだけ…。
優しい人は双眼鏡を覗き、ノートにメモを書き、カメラで写真と忙しい~。

きっと優しい人にとっても初の千載一遇の場面なんだろう。
イチジクの木に移ったチンパンジーたち~。
ゴリラたちは何も気にせず、さっきと同じように実を頬張っている…。

writing : ハンク

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