コンゴの森の冒険者ハンク

泥洗い


肩まで沼の中のオスゴリラ。
その後方には…。
何頭かのゴリラの姿がオスゴリラの背後に見える。

みな一様に手を動かしている。
泥水にでも触れているのか…。
ピチャピチャという音の震源はそこにちがいない!

「ゴリラはいつも<バイ>で水草を食べているんだ…」
アンボロはゴリラの日常について説明する。
ぼくちんにもそのゴリラの姿がよく見えてきた。

どうも水草は一種類のようだ。
「あの水草、現地語名、なんだっけ?」
優しい人はアンボロに聞く。

丸っこい葉っぱが何枚か付いていて、ホテイアオイに似ている。
「学名は、確かハイドロカリスだったよな!」
優しい人は独り言のようにつぶやく。

オトナオスと同じように、沼に浸かっているのはどうもお母さんゴリラたちだ。
小さい子供はお母さんの背中に乗っている!
そりゃ、小さい子だと沼地できっと溺れちゃう~。
 


優しい人は彼らの姿を双眼鏡で覗いている!
ぼくちんもそっちを注視した。
どうも、ゴリラは手で水草を根っこから引っこ抜いているようだ…。

そして、根っこに付いている泥を水でたんねんに何度も洗い流している!
これがさっきから聞こえていた「ピチャピチャ」の音源だ。
きれいになった根っこの部分をゴリラは食べているんだ…。

根っこ以外の部分はその場で捨てている。
むしゃ、むしゃ、むしゃ~。
一本食べ終われば、次を引っこ抜いて、洗う。

writing : ハンク

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