コンゴの森の冒険者ハンク

目の前のゾウ


ゾウはでかい。
いつまでもシロアリの塚の前に立ちはだかっている。
シロアリもきっと腹いっぱい食べるには時間がかかるんだ!

こわくてぼくちんは一歩も動けない。
木の影に隠れているしかなかった。
じーっと。
 


はて、どれくらいの時間がたったであろうか?
ゾウが動き始めた~。
シロアリ塚をあとにして去っていった。

ぼくちんはまだ身動きをしない。
ゾウが移動するごとに、とてつもなく大きな音がするからだ!
密林の中の草や小枝が次々となぎ倒されていく~。

その音が森の深淵に消えていくまで、ぼくちんはじっとしていた。
やがて、いつもの鳥の声や虫の音が軽やかに聴こえてきた!
ふー、やれやれ…。

まずはおしっこ~。
でも、またいつぞやゾウが戻ってくるかわからないー。
その恐怖心から脱兎のごとく、ぼくちんはその場を去ったのだ。

やっと森を抜けたー。
そして長屋の前に到着した。
やっぱ、ほっとするなあ~。

いつもの草地。
いつもの長屋。
ぼくちんはまるで遥か宇宙の彼方からもどってきた感じがした。

writing : ハンク

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