コンゴの森の冒険者ハンク
シャカシャカ行進
昼間は森や草むらでハンティング。
夕刻は優しい人の長屋の部屋で一休み。
夜は部屋から出されて、また外で過ごす~。
日中の炎天下では動き回れば汗もかく。
アフリカミツバチやハリナシバチの円舞がたけなわとなる。
ぼくちんの汗や糞尿もターゲットになるんだ。
でも夜はね、外気が寒いくらいの時がある…。
場合によっては10数度まで下がるんだ。
この寒暖差、けっこうしんどいぜ。
そう、夜間に注意すべきやつらがいるんだ。
からだの大きさは1cmくらいで、ぼくちんの爪と同じくらいの長さがある。
色は真っ黒なんだ。
いつも数百匹くらいの集団で移動している。
この“ササ”と呼ばれるアリには凶暴なカマが付いている!
それだけじゃない、お尻から針みたいのも出し入れしているんだ。
ササは昼間によく見かける。
巣穴から出てきて、隊列を組んで行進してくる!
ある巣穴なんか、ぼくちんがおしっこをする場所に近いんだぜ。
ときどき興味本位でぼくちんは彼らの後をついていく。
行列からは「シャカシャカ」って音も聞こえてくるんだ。
やつらの声なのか、足が枯れ葉に当たる音なんだろうか~?
writing : ハンク
illustration : ちくわ