コンゴの森の冒険者ハンク

盗まれたヨウムを追え!

ぼくちんは眠りこけていた。
夜の倉庫の仕事したあとの朝はいつも日陰で居眠りだ。
ヨウムの声がしてももうだいぶ慣れて、むやみに目覚めるときもない。

きょうは日曜日なのかしら。
倉庫の付近も静かだ。
人の数が少ないから、ぼくちんは気持ちよく夢の世界へ~。

ガチャガチャっていう音で目が覚めた。
ヨウム舎の近くに藪の中で寝ていたぼくちんは、その尋常でない音に気づいた。
餌係の人がヨウム舎のドアの鍵を開ける音じゃない。

倉庫の近くの事務所でよく見かける人間がいる。
あー、あいつだ!
事務所でたぶんいちばん偉いやつだ。

その男は、事務所のガードマンになにやら声をかけていた。
ヨウム舎のドアの鍵を持っていないガードマンは、そのドアの錠前を壊そうとしていた!
その奇妙な金属音がぼくちんを眠りから揺り起こしたんだ。

偉い人は、むりやり開けさせたヨウム舎の中で保護されているヨウムを捕まえている。
大きなズタ袋に何羽も入れて、そのまま行ってしまった!
錠前はもちろん壊れたままだ。

ヨウム舎で生きているヨウムたちは、きっと元気になって空に戻れる日を楽しみに待っていたに違いない。
でも、いまズタ袋に入れられて、持ち運ばれてしまった!
ヨウムたちはまたもや自由を奪われた!
 

 

ぼくちんは、こっそりその偉い人を追いかけていった!
その人が向かった村は倉庫からそんなに遠くないんだ。
ぼくちんの得意な忍び足で、しゃしゃしゃしゃー、追跡だ!

writing : ハンク
illustration : ちくわ

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