コンゴの森の冒険者ハンク

全てのヨウムを救いたい!


注射器などをもった人間が向かった先は、たくさんのヨウムの死骸が累々としているところだった。
彼らはもうものを言わないヨウムに次々と注射器を刺していた。
血液をとっては小さな試験管のようなものに入れていた。
 

 

そんなものをとって、どうするのかなあ?
彼らの懐中電灯の光もせわしなく動きはじめている。
あ、もう夕闇も迫る時間なんだ。

さあ、ぼくちんも倉庫の仕事に行かないと!
また一晩、お勤めをするぞ~。
倉庫に入ってからもさっきの人たちの話し声がしばらく聞こえてきた。

一夜明けて翌朝は早い時間からガタガタ音が聞こえてきた。
毎朝のことだけど、ぼくちん、眠いなあ。
でも、なんか気になるから、その音のする方へ見に行ってみよう。

右に左に動き回る昨晩の人たち。
突貫工事で作られたヨウム舎の前に、テーブルを並べている。
きのう乗ってきた車からいろんなものも出して準備している。

ぼくちんは、木陰に隠れてみている。
ときどきウトウトしちゃう。
きのうネズミを3匹も捕まえるのに走り回っていたからけっこう疲れているんだな。

すると、つんざくような叫び声!
ぼくちんはすっかり眼が覚めちゃった。
ヨウムが一羽一羽順番にヨウム舎から取り出されている。

そりゃ、ヨウムもびっくりのはず。
そりゃ、叫ぶよな。
きのうやっと広々としたヨウム舎に入れたのに、今度は人間の手に掴まれ、また外に出されるんだから!
 

writing : ハンク
illustration : ちくわ

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