コンゴの森の冒険者ハンク

息を吹き返したヨウム


目が覚めたたら、なんとびっくり。
あの開け放しの小屋は、突貫工事であっという間に金網で囲われた小屋に変身している。
そこに、あの狭い籠に押し込められていた全てのヨウムたちが入れられた様だ。
プラスチックの桶には、アブラヤシの種が入っていて、別の桶には水が入っている。

ヨウムたちは、なんか生き生きしている。
そりゃ、さっきの籠に比べればずっと大きく広い場所に移れたのだから。
もう元気に飛び回っているやつもいる。

アブラヤシの種はヨウムの餌だったんだな。
一心不乱に食べているやつもいる。
喉が乾いて一生懸命、水を飲んでいるやつもいる。
 


なんか、声も楽しそうだ。
もういやだー、出してくれーという断末魔のような響きはなくなった。
みんな高らかに声を出している。

小屋とはいえ、あの狭い籠よりはずっとまし。
開放感と、やっとありつけた水と食事!
まるで大空を飛んでいるときのような、気持ちのいい声も響き渡る。

ぼくちんも中にはいって、一緒にこの喜びみたいのを分かちたいなあ。
でも全面とも網で囲われているからぼくちんが入れる余地はない。
仕方なく、外から眺めているしかないか!

ちょっと横に目をやると、なんと!
何10羽というヨウムの死体が小屋の外の地面にいっぱい転がっている。
この小屋の完成を待たずして、衰弱したのかしら?

でも一体全体、ヨウムたちに何が起こったのだろう?
きょうも夕暮れとともに、ぼくの倉庫でもお仕事の時間が近づいてきた。
ん?、倉庫に行こうとすると一台の車が到着した。

車に乗っていた3-4人の人間は慌ただしくヨウムの方へ向かっていった。
中には注射器のようなものを持っている人間もいた。
はて、彼らは何をするんだろう?

 

writing : ハンク
illustration : ちくわ

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