コンゴの森の冒険者ハンク

名前はハンク


なんて、こいつはかわいいんだろう。
とうとうぼくの枕元までやってきた。
喉をぐるぐる鳴らし、ぼくの左腕の脇あたりの柔らかいこところで、手足をフミフミしている。
爪も立てないし、おとなしい。
フミフミに疲れたら、ぼくの顔のすぐ横で寝息を立てている。
まさに添い寝だ。
 


もう何年も前の話である。
この見ず知らずの白いネコは、いつのころからか、ぼくに近づいてきた。
からだはガリガリに痩せている上に、尻尾の先端が怪我をしている。
外見はひいき目に見ても、美しいとはいえない。

夕方、ぼくが部屋に戻ると、毎日の様にそのオスネコはやってきた。
仕事を終え水浴びも済ませて、部屋の外の小さな縁台で寛ぐ夕刻のひととき。
ぼくは、ビールを飲みながらピーナツをかじる。
ふと下に目をやると、そいつはぼくの足元をうろうろしている。
最初はおっかなびっくりだったけど、そのうち逃げなくなった。
つまみのピーナツを2-3粒、あげたりしてみる。
おとなしいネコだ。
ぼくに対して決して悪さをしない。
白いネコだから、白(ハク)にちなんで、「ハンク」と名付けた。

 
writing:ドクター西原
illustration:ちくわ

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